空

吟遊詩人

To Helen

Helen, thy beauty is to me
□Like those Nicean barks of yore,
That gently, o'er a perfumed sea,
□The weary, way-worn wanderer bore
□To his own native shore.

On desperate seas long wont to roam,
□Thy hyacinth hair, thy classic face,
Thy Naiad airs have brought me home
□To the glory that was Greece,
□And the grandeur that was Rome.

Lo! in yon brilliant window-niche
□How statue-like I see thee stand,
The agate lamp within thy hand!
□Ah, Psyche, from the regions which
□Are Holy-Land!

EDGAR ALLAN POE

2009年10月1日木曜日

水無瀬神宮 離宮の水


後鳥羽上皇の水無瀬離宮の跡地にある官幣大社、水無瀬神宮。

神社内には環境庁から名水百選に選ばれた”離宮の水”がある。


家から自転車で数分の所でもあり、

飲み水、炊飯、お茶、そしてウイスキーの水割り用に週に二度ほど汲みに行く。


名水故にいつも大抵五、六人の先客あり、順番を待つ間、

見るとはなしに人のすることを見ている。


蛇口のある手水の所に来るのに、門前で一礼して来る人もあれば、直ぐ傍まで自転車で乗り付けただ只管に水汲みに専念する人もある。かと思へば皆に声を出して朝の挨拶をする人もある。


容器に入れる動作も、準備よく要領の良い人もいれば、本当に鈍な人もある。

中年の夫婦でも二人の息のあつた作業もあれば、入れ方で皆の面前で喧嘩を始める夫婦もあつて、

なかなか毎回楽しい。


大概の人は賽銭をあげることなく、先程のやうに無料の水を汲みにくるつもりの人が多く、

一目散に帰つていくが、中にはちゃんと傍の浄財入れに小銭をさり気無く入れる人もある。

不思議と前者は背中が曲がつているやうに見え、後者は背筋が伸びて見えるから面白い。


私は汲み終ると本殿で拝礼することにしているが、拝礼の後に後方に人気がしたので振り向くと

先程水汲みに一緒に並んでいた、保育園位の幼い女の子と若いお母さんの親子連れが、

少し後方で拝礼を待つていた。若いお母さんの心掛けに感服。清々しい気持ちになる。


今朝は昨日の雨で境内に出来た水溜りに、

つがいの鳩が行水をしていた。

2009年9月9日水曜日

一匹と九十九匹とリバティプリント


朝、空には九十九匹からはぐれた一匹の羊。

秋を想はせる雲が群れをなして碧い空をわたる。

そして

先日来、夜はしばし月を眺めています。


リバティプリントを内装にしたヴァイオリンケースが完成。

これからどんどん種類を増やしていく予定にしています。。

2009年8月17日月曜日

糺の森の古本市


糺の森に入ると、そこは今までの暑さが嘘のやうに涼しい。

今年も下鴨神社の糺の森で行われた古本祭りに行つてきた。


二日目と、大文字の最終日。

二度とも大勢の本好きの人達で、いつもは森閑としている糺の森も大賑わい。さながら縁日。


以前から探していた福田恒存訳シェイクスピアの第一巻と、序に既に手元にある第二巻を購入。

さらに近々読む予定の井上靖の「孔子」の、単行本が2百円でほぼ新本にて購入。

納得の古本市日和。


リュクサックに更に両手にも本の包を提げた年配の女性もいたり、思い思いの買い物。

皆、幸せさうに見えた。

2009年5月15日金曜日

祇園白川の初夏の輝き


日陰を求めて

祇園界隈へ


祇園白川、巽橋

濃い緑の柳と白川の輝きに

しばし憩ふ

2009年4月25日土曜日

雨降り


朝から雨が止みまなく降り続いています。


昨日プーゼで、ラナンキュラスを一輪。

今季最終入荷とのこと。


雨の一日を、花瓶のラナンキュラスを眺めて。

2009年4月22日水曜日

レンゲと鯉幟


山並みが鮮やかな緑で日に日に大きなる頃

ベランダから見渡す田圃にいつもの風景が広がる。



レンゲの紫の波間に建てられた鯉幟が

青空を気持ち良ささうに泳いでいる



朝は近くの幼稚園の園児の一団が、そして

午後は子連れの母親たちが、其のもとに集ふ図。



帰りの畦道で野草を摘む。



2009年4月7日火曜日



京都・北山の植物園には、円山公園のあの枝垂れ桜の血をひく桜があります。


その花弁は可愛いくらいに小さく、

重力を感じさせない。そして

春が今まさに咲き出でたやうに

澄み切つた空とひとつになつています。


この日、

人々は想ひ想ひの花にむかう、

ただ大勢は桜並木の一画に集ふ。


中央の広い芝生では、

花見に関心のない子供達が、

力の限り走り回つている。


賑やかな北山門の近くにあつて

道から程近い木漏れ日の中に

二輪の水仙が静かに寄り添ふやうに咲いている。

2009年4月4日土曜日